としたぜ。スパイ活動は危険がつき物だ。
なんか、回転する。
スパイ2 俺はスパイ。Σ輪業に雇われている。潜入の目的は産業スパイ。極亜石油の内部情報をスパイしている。あー、スパイスパイ。何でバイクの会社がスパイしてるかって?愚問だな。バイクとガソリンと言えば、人間とメシの関係にあたる。切っても切り離せない。とにかく、スパイ活動は常に緊張の連続だぜ。
女子社員1 ねー、給湯室の換気扇見た?
女子社員2 どうしたの?
女子社員1 部長が天ぷらとか揚げるからさあ。ベタベタなのよ。
スパイ1 ギク!
女子社員2 えー。本当に?
女子社員1 困ったもんよね。部長も。
男子社員1、入って来る。
男子社員1 ねー、今日の新聞見た?
女子社員2 どうしたの?
男子社員1 でたんだよ。ヒグマが。
スパイ2 ギク!
女子社員1 ヒグマ。
男子社員1 ホラホラ、ここここ。「白昼、住宅地にヒグマ現る!」。
女子社員2 ほんとだあ。
男子社員1 恐いだろ。実際。
スパイ2 やばい。ヒグマはやばい。ヒグマから話が発展して「Σ輪業」にまで及ぶ事請け合いだ。なんとかして話題を元に戻さねば。…ヒグマより換気扇大丈夫?
女子社員1 あ、そうそう換気扇。
男子社員1 換気扇がどうしたの?
女子社員2 部長の油でベタベタなの。
女子社員1 そう。
男子社員1 うへェ。
スパイ2 よし、うまく話が流れた。
男子社員1 そんなにベタベタなの?
女子社員1 そう。べっタベタ。
スパイ1 まずい、後少しでベータだ。なんとかして話をそらさねば。
女子社員1 もうホントにベータベタ。
スパイ1 部長の天ぷらはさておいて、ヒグマの方はどうなったの?
スパイ2 へ?
男子社員1 あ、そうそう。大変だったみたいだよ。白昼にヒグマが。
女子社員1 大変ね。いきなりヒグマが出たんじゃ。
女子社員2 ヒグマが。(かなりシグマに近い発音。)
スパイ2 なんだこの女。なんて滑舌の悪さだ!話題を変えねば。…おっお茶飲み
演劇文学ブログ!ナカノ実文系のゴミ箱(´・ω・`): 書きかけ脚本:ナカノ実験室・冗談戯曲#2・「スパイ&スパイ」1ページ。