■ ええ?
● 新聞ぐらいとれよ。大学生。
★ コバはとってるのか。
● 僕がとってるわけないだろ!
★ いや、怒り過ぎ。
● それじゃあ。後は…。
星野、小早川、山田に注目。
■ いや、生活にゆとりが出来たらとって見たいと…
★ とってないんだね。
■ はい。
● 結局、みんなとってないんだね。
■ …まあ、その方が俺たちらしいか。
● そうだね。はっはっは。
★ はっはっは。
■ はっはっは。
3人、ひとしきり笑う。
■ …せめてニュースでも見ようか。
★ 今やってるかな?
● 十五時24分。15時半つなぎでどっかでやってるよ。多分。
■ そうだな。
山田、TVをつける。つかない。
■ あれ?
★ あれだよ。待機中だったから。赤いのが消えたんだよ。
● だめだよ。主電源から切っとかないと。
★ リモコンで切ったのお前だろう。
山田、もう一度TVをつける。つく。
■ お、やってるやってる。
キャスター(〇)が話しだす。
〇 では次のニュースです。折からの冷夏で稲の育ちが悪く、国内で米不足が生じたために、政
府は急遽海外からの米の輸入に踏み切りましたが、しかし国産米を求める声が強く、根本的
な解決はできておりません。またその影響でスーパーから国産米が消えるという事態が…
★・■・● 米不足…。
暗転
シーン3
星野と小早川、話している。山田、時計を凝視している。
●
未完。