ジェニファー あ、まってよ。
ジェニファー、去る。
男 行かなくて良いんですか?ピカロさん怒りますよ。
アイリーン 今怒っているから、行っても怒鳴られるだけよ。
男 それはそうですけど…。
アイリーン 不安なの?
男 それは、不安ですよ。
医者 不安なのは分かります。でも今は良くなることだけを考えてください。
男 は?
医者 会社のこともとりあえずは忘れましょう。
男 そういうわけには。
医者 あせらないで、ゆっくり話ましょう。
男 でも、このままじゃクビに…。
医者 うちはバラエティに飛んだ色んなカウンセラーがいます。
男 バラエティですか。
医者 それでは始めましょうか。まず、は、やはり会社のことから。
男 …はい。
医者 お仕事が終って何か感じたことなどは?
男 感じたこと?
医者 考えたこと等。
男 考えたこと…。
医者 何かありませんか?
男 パーティがあったんです。
医者 パーティ?
男 はい。その、仕事が終って、打ち上げみたいな。
医者 ああ。
男 その時に思ったんです。自分は大きな会社の一部でしかないって。私には
上司がいて、その上司にも上司がいて、最終的には会長がいて。でもその
会長もトップではなくて…。
医者 分かります。
男 そんなことを酔った頭で考えてました。それで…、次の日起きると。
医者 会社に行きたくなくなった。
男 はい。その時から何かがずれてしまったんです。お腹が空いても食欲がな
くて、お腹が空きすぎて起き上がることが出来なくて。何を食べたかも希薄で。明日は本当に明日なのか?昨日は昨日なのか?明日は昨日なんじゃないかって分からなくなったんです。
医者 それで、力が入らなくなった。
男 はい。考えれば考えるほど分からなくなるんです。
医者 まず、今ある自分を受け入れる事が大事です。迷っている自分。悩んでい
る自分。焦っている自分。焦ってない自分。全てを今ある自分と容認して
下さい。