森林保護学レポート「森林の健全性」
森林科学科3回生
健全な森林というものを考えてみると、まず森林の状態としては林内に適度な陽光が入り込み、下層植生が豊かに茂っており、また落葉、枯死した枝等が降り積もり、腐葉土を形成し保水力を持ち、下層植生により表土の流出を防ぐことが出来る、そんな森林が思い浮かぶ。
また、健全性を損なう要因として考えられるのが、カミキリムシやキクイムシ等により引き起こされる虫害や鹿等が原因となる獣害などの生物災害、また台風や強風が原因となる風害や、降雪による雪害などの気象災害、不審火や放火等、人為的災害等が上げられる。
健全な森林とは、見た目に美しく、森の持つ公共機能、つまり、水源涵養、土砂災害防止等の機能を持ち合わせ、なおかついろいろなことが原因で起きる災害に強い、そんなイメージがある。
では、実際の森林の健全性とはどのようなものだろうか?例えば、沖縄の南西諸島の熱帯林や亜熱帯林の森は、草木が繁茂していて、一見頑強そうに見える。しかし実は大変もろい自然である。林床の落葉層が極めてうすく、そしてすぐ下に赤色の鉱物質の土が顔を出している。土壌中には小動物や微生物が沢山生息していて、落葉・落枝をたちまち分解して土に還元してしまう。それを栄養にして、草木が繁茂する。地上部の豊かさに比べると、土の中はおそろしく貧血状態にある。だから、森を皆伐して、土壌を露出すると豪雨でたちまち土の被膜は流され、大地は汲水力を失う。
沖縄の南西諸島の森林は健全であるとは言えないと思う。
北海道のエゾマツは風に弱い。つまり風害に弱い。原因は浅根性にある。強風が起こる倒木する危険性が非常に高い。しかしエゾマツは倒木更新を行っている。エゾマツの木が倒れる。その木はやがて苔むし、その苔の上でエゾマツのタネは芽生える。そして親木の屍を栄養にして子苗は成長していく。これをエゾマツの倒木更新という。
エゾマツの稚樹はどういうわけか、ラコディウムという雪腐れ病菌に大変よわい。土壌の落葉腐植層の中には、この菌がうようよしている。土の上で芽生えたエゾマツの稚樹は、冬、雪の下で菌の犯されて枯れてしまう。ところが倒木の苔の上には、この土壌菌はすんでいない。エゾマツは倒木を生活の場にする事で生存権を確実にすることが出来た。
しかし、倒木の上で根付くためには長い直根は具合が悪い。そこで根を浅く張るようになった。その性質が成木となってから風に弱いという弱点に繋がっている。しかし土の上では生きていけないエゾマツの苗にとって親木が風倒しやすいとい性質は地代の更新の保証書と言える。
エゾマツの森は、風害に弱いという点から、健全な森林であるとは言えないと思われる。しかし、もし人間の手でエゾマツの森が風害に弱いと言う弱点を克服させた場合、エゾマツの森は倒木更新が行われなくなってしまう。そう考えると森林の健全性というものが、どのような森林に対して使われる言葉かが、少し分からなくなる。
そこで、森林保護学がどのような学問であるか調べて見ると、「森林保護学とは、森林の健全性を永続的に保持する原理と方法を研究する。」、「森林保護は人間が手を加えながら守って行く、つまり保全である。」とあった。森林保護が保全であるならば、先にあげたエゾマツの森を風害から守るという行為は保全ではなくて保護に当たると思う。エゾマツの森に人間が手を加えながら守っていくとすれば、
規模の大きい強風などが発生して、更新が行われないような状態になった場合に植栽などを行うことだと思う。
健全な森林とは、人間が手を加えなくても更新が行われ行く状態でもあると思う。
書いたレポートが残っていたけど、どうせ私のことだから、コピペの連続なんだと思う。
しかし、圧倒的に、学校関係のファイルが少ない。削除した、とは考えられないけど、HDの他の場所に眠っているのであろうか。
はたまた、パソコンを買い換えたタイミングとかで、パソコンごと、消えてしまったのであろうか。