2012年8月25日土曜日

完成上演済み脚本「ダンディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」Ver.2.01 16P目。

医者   またいらしてたんですか?

男    また?

医者   ええ、しょっちゅう仕事を抜けだして来るんですよ。この人。

若い女  リストラされないのが不思議ね。

おっさん ああ、俺もそこが不思議なんだ。

男    ちょっと、待って下さい。こちら、先生じゃ?

医者   違いますよ。

男    え、だってバラエティに富んだって。

医者   この方は違います。

おっさん 富井です。始めまして。

男    え、じゃあ、こちらの女性は?

若い女  あ、私はここの事務員ね。

男    …そんな。てっきり先生だと。

医者   何か大切なこと話されたんですか?

男    いえ。

おっさん 大丈夫だ。この人の好きだったTVの話をしてただけだ。

医者   それなら良いですけど、紛らわしいことは止めて下さいよ。

おっさん へい。今後は。

医者   すみませんでした。ちゃんと話しておけば良かったですね。

男    いえ、良いんです。別に話してて楽しかったですから。

おっさん 悪かったな。青年。

男    …あの、富井さん。ひとつお聞きしてもよろしいですか?

おっさん なんだ、あらたまって。

男    お仕事、副部長ですか?

おっさん は?

男    あ、いえ、なんでもないです。忘れて下さい。

おっさん 訳分からんな。

医者   とにかく、富井さんも自分の仕事場に戻って下さいね。ここは職安じ

ゃないんですから。

男    ブラックですね。

おっさん へい。

医者   ほら、あなたも。

若い女  はーい。

男    あ、先生。そう言えば先生が。

医者   はい?

男    いや、あの、インディアンの。

医者   ああ、ボブが何か?

男    ボブさんっていうんですか?

医者   はい。紹介しませんでしたか?

男    いや、初めてです。

医者   じゃあ、今紹介しましょう。ボブって言います。

男    はあ。

医者   ボブが何か?

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