ナカノ実験室・冗談戯曲#2・「スパイ&スパイ」
登場人物
スパイ1(=社員1)、スパイ2(=社員2)、社長
男子社員1・2、女子社員1・2
SCENE 1「発覚」
社長 我が社は石油で成り立っている。アラブからタンカーに乗ってやってくる
石油によって成り立っている。先代は石油獲得の為に汚い手も沢山使った
しかし私は先代のことを尊敬している。1代でここまで会社を築いたんだ、
汚いこともしなければならなかったと思う。しかし、当然、そんな先代を
含めて我が社の事を良く思っていない輩も沢山いる。
社員1 はい。
社員2 存じ上げています。
社長 そこで、だ。私が調べた所によると、我が社にスパイが潜入しているよ
うなのだ。
社員1・2 ギク!
SCENE 2「THEスパイマン」
スパイ1 俺はスパイ。β製薬に雇われている。潜入の目的は産業スパイ。極亜石油の内部情報をスパイしている。あー、スパイスパイ。何で製薬会社がスパイしてるかって?薬を包むセロファンが石油で出来ているからさ。とにかく、スパイ活動は常に緊張の連続だぜ。
女子社員1 ねー、給湯室の換気扇見た?
女子社員2 どうしたの?
女子社員1 部長が天ぷらとか揚げるからさあ。ベタベタなのよ。
スパイ1 ギク!
女子社員2 えー。本当に?
女子社員1 困ったもんよね。部長も。
男子社員1、入って来る。
男子社員1 ねー、今日の新聞見た?
女子社員2 どうしたの?
男子社員1 でたんだよ。ヒグマが。
スパイ2 ギク!
女子社員1 ヒグマ。
男子社員1 ホラホラ、ここここ。「白昼、住宅地にヒグマ現る!」。
女子社員2 ほんとだあ。
男子社員1 恐いだろ。実際。
スパイ1 ふう。なんとかヒグマに話が移ったな。助かった。「ベタベタ」から話しが広がって「β製薬」まで話が行きつくんじゃないかと思って、ヒヤリ