男 バラエティってそういうことだったんですか?
医者 どう思ったんですか?
男 いや、それは…。
ボブ 正確にはカウンセラー見習だね。
男 どういうことですか?
ボブ 私は部族でヒーラーという役職についてるんだ。
男 はあ。
医者 日本で言う所のカンセラーに近いものです。
男 そうなんですか。
ボブ 西洋の医学は薬物や外科手術を施すことで、回復を図るが、我々、ヒーラ
ーは患者の心に直接働きかける事で、心の問題も含めて、回復を図ろうと
するというわけだ。
男 というわけですか。日本語お上手ですね。
ボブ なんでも、話して、くれ。どうぞ。
男 急に片言になってませんか?
医者 どうですか?本物のインディアンと話せる機会なんて、そうありませんよ。
男 いや、そういうのはちょっと。
ボブ なんでも話して。気さくに。
男 そうですか…。それじゃあ。
ダンディ ちくしょう。二人がかりか。
男 は?
アイリーン 女の子を先に返したのは残念だったわね。
ダンディ 全くだ。
男 あの、二人がかり?え?
医者 そうですね。それでは私は一時退散しましょう。おねがいします。
ボブ ああ。
医者、去る。
ボブ どうかした?
男 あ、はい。
ボブ 最近、どうだい?
男 え?
ボブ 何を食べたとか、どんなことを考えたとか。
男 …食べたのは昨日の晩は野菜炒めを食べました。
ボブ 私も好物だ。
男 考えるのは…。家にいて、動かないものですから、いろんなことを考えて
しまって。
ボブ 続けて。
男 はい。自分はどうして生きてるんだろうか?生きる目的みたいなものです。
ボブ うん。
男 前はそんなことなかったんです。考えなかったんです。そんなこと。何も
かも曖昧で。自分が生きているのかどうなのか?どこにいるのかもなんだ