火田 綿貫さん、私にも。入ってますから。
綿貫 バルス!
火田 あ…。
火田、ペンを取る。キャップが取れている。
火田 すごい。
霞ヶ関 私にも頼みますよ。研究家ですから。
綿貫 バルス!
霞ヶ関 む!
霞ヶ関、ペンを取る。キャップが取れている。
霞ヶ関 すばらしい。わたしも超能力を体験したのは初めてです。
茶所 本当にすごいですね。じゃあ、次あたりは僕に。
茶所、懐のペンを確かめる。
霞ヶ関 いやあ、大林君。これはすごい映像になっちゃったんじゃないかな?
大林 …いや、ダメですよ。
柊沢 なんでですかー。キャップはちゃんととれてるじゃないですか。しかもホラ良く書ける。
綿貫 それ、僕関係ないですよ。
火田 なんでダメなんですか?
霞ヶ関 なんでダメなんだい、言ってみなさい。
大林 いや、だってこれインチキだと思われますよ。
霞ヶ関 インチキ?
綿貫 僕の力は本物ですよ。
大林 いや、綿貫さんの力がどうこうじゃなくてですね。
霞ヶ関 じゃあ、どういうことなんだい?
大林 ちょっとペン貸して下さい。
大林、霞ヶ関からペンを受け取りキャップをつけ懐にしまう。
大林 見てて下さいよ。
大林、懐からペンを出す。キャップはついている。
大林以外 !
霞ヶ関 大林君、まさか君も…
綿貫 あなたも、僕と同じ力を…
大林 2本使ったんですよ。
霞ヶ関 え?
柊沢 どういうことですか?
大林 こうやってキャップを外したほうを先にポケットに入れておいて、それでキャップをつ
いた方を入れて、で外したほうを出したんです。
火田 それじゃ、インチキじゃないですか!