ナカノ実験室・ニュー・新人公演用脚本案
『カカオ豆みつけた。』 Ver.1.02
登場人物
現実世界の人々
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ミユ 主人公、小学5年生
マサル ミユが好きな女の子
マナミ ミユの友達
良太 ミユの弟。一人だけ漢字表記なのはとくに意味なし。生徒役もやる。
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その他異空間の人々 現在は未定(増えている、変更バリバリ。)
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精霊3、男の子 マサル役
精霊2、魔女、巨人の妻 マナミ役
精霊1、少年、巨人の夫、 良太役
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その他大人達 声の出演にする。
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母親(母親はいらないかも。)
先生
図書の先生
ミユ バレンタインイ。世界中の女の子達が胸をドキドキとワクワクでいっぱいにする日。夢
のない人達は「お菓子屋さんが作った日。」とか言うけれど、私達女の子には大切な日。
かくし味はアイジョウ。アイジョウをたっぷりつめ込んで、今年こそはちゃんとあって渡すぞ!…いや、手紙と一緒に下駄箱に入れとこうかな?でも、下駄箱にチョコレート
いれとくってのも…。うーん、どうしようかな?
マナミ ミユ、ミユ。
ミユ ん?何?
マナミ どうしたの?
ミユ ちょっと。
マナミ バレンタインの事?
ミユ うん。今年こそはちゃんと渡したいんだけど…。
マナミ マサルくんに?
ミユ もちろん!
マサル、入ってくる。
マサル おーい、ドッジボールしようぜ!
生徒達、マサルの方へ行く(マイム)。マサル、去る。
マナミ マサルくん、ドッジボール強いんだよね。
ミユ うん。あと、水泳も上手だし、跳び箱も6段飛べるし、それとたて笛はあんまり上手く
ないけど、とにかくぜーんぶすごいんだから。
マナミ 「らぶらぶ」だね。
ミユ うん。「らぶらぶ」。
マナミ それだったら、頑張って、ドーンと渡さないとね。
ミユ そうなんだけど…
マナミ どうしたの?
ミユ やっぱり、面と向かって渡すのは恥ずかしいかなって…。
マナミ そりゃあ、恥ずかしいわよ。
ミユ それに、もし嫌われちゃったらと思うと…
マナミ そんなんじゃ、渡せないよ。
ミユ だから、手紙つけて下駄箱にでも入れとこうかな?って。
マナミ えー、ダメだよ。上履き臭くなっちゃうよ。
ミユ やっぱりそうか…。
マナミ 私はちゃんとチョクセツ渡すよ。
ミユ え?
マナミ しかも手作り。
ミユ えーすごい。誰々?ケンタくん?ミツルくん?タカオくん?
マナミ 私は5年生なんて子どもは相手にしないの。
ミユ え?じゃあ、誰?
マナミ 先生。
ミユ えー、先生!?マナミちゃん、オトナー。
マナミ 私の手作りチョコで先生もメロメロよ。
ミユ マナミちゃん。すごーい!
マナミ ミユはどうするの?
ミユ え?
マナミ チョコレート。
ミユ 今年は手作りにしようと思ってるんだけど。
マナミ やっぱ手作りじゃないと。
ミユ アイジョーこめないとネ。
マナミ でも。チョコを甘く見ちゃだめよ。
ミユ え、チョコって甘いよ。
マナミ そういうことじゃなくてね。
ミユ どういうこと?
マナミ …ミユ、チョコって作ったことある?
ミユ ううん。ない。
マナミ じゃあ、作り方って知ってる?
ミユ 知らない。
マナミ それじゃあ、チョコレートの箱の裏って見たことある?
ミユ ううん。
マナミ なんだ、全然知らないじゃない。チョコレートシロートね。
ミユ 先生、教えてくだされ。
マナミ じゃあ、教えてしんぜよう。
ミユ ありがとうございます。
マナミ まず、チョコレートのセーブンだけど、どんなのが入ってるか知っている?
ミユ えーっと、甘いからお砂糖は入ってるでしょ。それからカカオ豆とか…。
マナミ それだけじゃないよ。