柊沢 「バルス」なんていいじゃないですか?
大林 ええ!?
霞ヶ関 お、ちょっと禍禍しいけど、いいんじゃないかな?
火田 私、ラピュタ好きです。
大林 そんな…。
霞ヶ関 まあまあ。
柊沢 じゃ、綿貫さん。「バルス」で。
綿貫 あ、ハイ。分かりました。
大林 …滅びの言葉じゃないですか。
綿貫、再び精神を集中させる。
綿貫 バルス!…ふう。
大林、リンゴを手に取り見る。
大林 あの、綿貫さん。
綿貫 はい?
大林 これ、リンゴ何ともなってないですけど。
綿貫 え?
大林 いえ、リンゴ。
綿貫 え?あ、うわっちゃー。そうだったんですか?しまったー。リンゴを動かすんだったん
ですか?
大林 え?それじゃ、何を?
綿貫 大林さん、懐のペン取ってみてください。
大林 ペンですか?
大林、懐からペンを取る。キャップはついていない。
大林 おお、つけといたはずのキャップが!…地味ですね。
霞ヶ関 すごいな~!これは、うん、マジモンですよ。
大林 マジモン!?
柊沢 いや、本当にすごいですよ。
火田 綿貫さん、すごいんですね。
綿貫 いやー、そんな…。
茶所 あるんですねー。実際。
霞ヶ関 私も長年研究してますが、肉眼で見たのは初めてですよ。
柊沢 私にもやってくださいよ。入ってますから。
綿貫 ええ?
柊沢 お願いしますよ。
綿貫 分かりました。じゃあ、行きますよ。バルス!
柊沢 ん?来た?来ましたか?
柊沢、懐からペンを取る。キャップが取れている。
柊沢 おお!